「少子化・学校再編を見据えた地域クラブのあり方」先進地視察レポート
先進地視察の概要
先日、厚生文教常任委員会の活動として、新潟県の魚沼市と胎内市を視察してきました📸。
目的は、少子化や学校再編を見据えた「子どもたちが安心して活き活きと活動できる地域クラブ」の取り組みを学ぶことです。
🏫 魚沼市の特徴
- 人口:約31,900人
- 地域移行の方針:平日・休日を分けずに一体型で地域クラブ化
- 運営体制:教育委員会に総括コーディネーターを配置し、学校・地域・団体の調整を一元管理
- 財政:保護者負担は月額1,000円(年額12,000円)、将来的には市スポーツ協会等への委託も検討
- ICT活用:「アスフール」という専用アプリで出欠や会計、保護者連絡を効率化
✅ 学校の部活動を単なる縮小ではなく、地域の教育力を強化する手段として位置づけ
✅ 平日・休日一体型のクラブで、生徒が継続的に活動できる環境を確保
🏟 胎内市の特徴
- 人口:約26,300人
- 地域移行の方針:まずは休日の活動から順次地域移行、平日は「地域展開協議会(仮称)」で検討中
- 運営体制:既存の「NPO法人スポーツクラブたいない」が中心となり、市が活動・謝金支払いなどを委託
- 財政:令和8年度から月額1,000~2,000円程度の参加料を予定。さらに企業スポンサーや寄付活用も検討中💡
- 地域特性:市域が横長で、海側から山側まで約40km。移動や学校間連携に課題
✅ 既存団体を活用した現実的な運営モデル
✅ 教育委員会と地域・保護者が連携し、クラブチーム化や大会出場にも対応
📊魚沼市・胎内市の比較
| 項目 | 魚沼市 | 胎内市 |
|---|---|---|
| 人口 | 約31,900人 | 26,375人 |
| 移行方針 | 平日・休日一体型 | 休日優先、平日は協議会で検討 |
| 運営主体 | 教育委員会総括コーディネーター中心 | NPO法人 + 教育委員会総括コーディネーター |
| 財政負担 | 月額1,000円(受益者)。今後はふるさと納税による寄付を検討 | 今後、月額1,000~2,000円(受益者)、企業スポンサー検討 |
| ICT活用 | 一部、専用アプリ導入で効率化 | 現時点では集約・管理のみ |
| 特徴 | 教育力再構築型、継続性・主体性重視、今後の運営事務委託が課題 | 地域資源活用型、ガバナンス整備・財源確保も課題 |

🔍 視察で感じたこと
今回の視察で特に印象に残ったのは、次の点です。
✅ 地域クラブは単なる業務縮減ではなく、子どもたちの学びや体験を守る仕組み
✅ 総括コーディネーターや既存法人(団体)等の活用で、学校・地域・保護者が自然に連携
✅ 参加料の設定や企業・寄付活用など、持続可能な運営の工夫💡
✅ 地域の特性(横長市域や交通事情)を考慮した運営体制の整備
🌟 所感
視察を通じ、地域クラブの運営や制度設計の先進事例を学ぶことができました。
- 魚沼市の平日・休日一体型は継続性と主体性を重視した先進的モデル
- 胎内市の既存団体活用型は現実的で、地域資源を生かした運営モデル
どちらの事例も、小川町で「子どもたちが安心して活き活き活動できる地域クラブ」を進めていく上で非常に参考になりました。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。